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契約電力を見直した効果の確かめ方:検針票の「基本料金」を同じ月どうしで比べる

5月28日
読了時間: 4分

請求の合計だけを見ると、賦課金や国の値引きの増減に紛れて効果を見誤る

建物の外壁の電気メーターに手を添える手元
写真はイメージです

動力(低圧電力)の契約電力を見直したのに、「請求の金額があまり変わっていない気がする」という声はよく聞かれます。実は、契約電力の見直しの効果が出るのは請求の一部の欄だけです。とくに2026年は、3月の使用分で国の値引きが終わり、5月の検針分から再エネ賦課金の単価も上がるため、請求の合計だけを見ていると効果を見誤りやすい年です。この記事では、検針票のどこを、どの月どうしで比べればよいかを整理します。

効果が出るのは「基本料金」の欄

動力の請求は、契約電力で決まる基本料金と、使った量(kWh)で決まる電力量料金、それに燃料費調整額と再エネ賦課金を合わせた金額です。契約電力の見直しで下がるのは、このうち基本料金です。

見直しで下がる / 基本料金 / 契約電力(kW)×単価で決まる / 機械を動かさない月にもかかる / 見直し後は毎月同じ割合で下がる / 見直しとは別に動く / そのほかの欄 / 使った量で増える電力量料金 / 毎月変わる燃料費調整の単価 / 年度ごとに変わる再エネ賦課金
電卓の横で書類にペンで書き込む手元
検針票の欄を書き写して並べると、どこが動いたかが見えてきます(写真はイメージです)

2026年の春に、合計を動かしている2つのこと

見直しの前後で請求の合計を比べると、次の2つの影響が混ざります。どちらも契約電力とは関係がありません。

動いたもの

内容

合計への影響

国の値引き

低圧は2026年1月・2月の使用分が1kWhあたり4.5円、3月の使用分が1.5円の値引き

4月の使用分には値引きがなく、その分だけ合計が上がって見える

再エネ賦課金

2026年度は1kWhあたり4.18円(2025年度は3.98円)。5月の検針分から

同じ量を使っても、1kWhあたり0.2円上がる

出典:経済産業省の発表(2026年3月) https://www.meti.go.jp/press/2025/03/20260319004/20260319004.html

出典:資源エネルギー庁の電気・ガス料金の負担軽減の支援の案内(2026年1〜3月の使用分の値引きの単価)

たとえば、3月に見直して5月の請求と比べると、値引きがなくなった分と賦課金の上がった分が乗るため、基本料金が下がっていても合計はかえって増えていることがあります。

基本料金の差を計算する

基本料金は「単価×契約電力」に、力率による割引・割増をかけて決まります。力率85%を基準に、上回れば割引、下回れば割増になるのが一般的です。比べるときは、力率の扱いが同じ月どうしで比べます。

仮の数字での比べ方(1か月の基本料金・単価1kWあたり1,100円) / 見直し前 契約電力40kW / 44,000円 / 見直し後 契約電力26kW / 28,600円 / 1か月の差 15,400円 / 12か月にすると 184,800円
単価・契約電力は仕組みを説明するための仮の値です。手元の検針票の単価で計算します。

この差が検針票の基本料金の欄に表れていれば、見直しの効果は出ています。合計との差は、ほかの欄の動きです。

出典:大手電力会社の電気供給約款(低圧電力の基本料金と力率による割引・割増)

確かめの手順

前の12か月をそろえる 見直し前の検針票 / 切り替え月を確かめる 日割りの月を外す / 基本料金だけ比べる 同じ月どうし / 年に一度ふり返る 機械の増減も記録
前の月とではなく、前の年の同じ月と比べると季節の違いに紛れません。

検針票で確かめる項目

  • 契約電力の欄が、新しい値に変わっているか

  • 基本料金の欄が「新しい契約電力×単価」になっているか

  • 力率の値が、見直しの前後で大きく変わっていないか

  • ブレーカーが落ちた日がなかったか(あれば日時と動かしていた機械)

  • 見直しの後に、機械を増やしたり入れ替えたりしていないか

白い大きな工場・倉庫の建物と搬入口
機械の構成が変わったときは、契約電力が今の使い方に合っているかをもう一度確かめます(写真はイメージです)

見直しの前後12か月分の検針票がそろっていれば、効果の確かめはそれほど難しくありません。検針票を手元に置いて、見直しを相談した先と一緒に数字を確かめるのも一つの方法です。

よくある質問

Q. 切り替えた月の検針票では、効果がはっきり出ないのはなぜですか。

A. 切り替えの日が検針の期間の途中にあると、その月は古い契約電力と新しい契約電力が日割りで混ざることがあります。効果を確かめるときは、切り替え後の契約電力で丸1か月分が計算された月から比べます。

Q. 請求の合計が前の年より上がっています。見直しは失敗だったのでしょうか。

A. 合計は、使った量や燃料費調整、再エネ賦課金の単価でも動きます。まず基本料金の欄だけを取り出して比べ、契約電力の分が下がっているかを確かめます。合計が上がった理由は、多くの場合ほかの欄にあります。

Q. 見直した後、ブレーカーが落ちるようになりました。どうすればよいですか。

A. 落ちた日時と、そのとき動かしていた機械を書き留めます。新しい機械を足していないか、同時に動かす時間が重なっていないかを確かめ、それでも続くときは契約電力の決め方を相談した先に記録を見せて相談します。

Q. 効果の確かめは、いつまで続ければよいですか。

A. 季節で使い方が変わる事業所では、少なくとも1年分、同じ月どうしで比べると効果がはっきりします。その後も、機械を増やしたり入れ替えたりしたときに、もう一度確かめます。

まとめ

  1. 契約電力の見直しの効果は、請求の合計ではなく基本料金の欄に出ます。

  2. 2026年の春は国の値引きの終了と再エネ賦課金の改定で、合計が上がって見えやすくなります。

  3. 前の年の同じ月どうしで、基本料金だけを比べます。

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