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電力会社の見積書を並べて比べる:単価だけで決めないための7項目と、年間の総額での比べ方

3月26日
読了時間: 4分

基本料金・電力量料金・燃料費の調整・契約期間まで、同じ使い方に当てはめて総額で比べる

ガラス張りのオフィスビル
写真はイメージです

電気の契約を見直そうと、いくつかの電力会社から見積書を取り寄せると、並んだ単価に目が行きがちです。ところが、単価が安い見積書が、年間の総額でも安いとは限りません。この記事では、見積書で確かめる7つの項目と、同じ使い方に当てはめて年間の総額で比べる手順を整理します。

見積書で確かめる7つの項目

項目

確かめること

1. 基本料金の単価

契約電力1kWあたりの金額。力率による割引・割増の扱い

2. 電力量料金の単価

季節や時間帯で単価が分かれていないか

3. 燃料費の調整

どの指標で計算するか。上限があるか

4. 市場の価格との連動

電力の取引市場の価格で単価が変わる項目がないか

5. そのほかの調整額

電源の確保などにかかる費用を、別の項目で上乗せしていないか

6. 契約期間と解約

何年の契約か。途中で解約するときの扱い

7. 試算の前提

どの年の使用量と、どの月の調整単価で計算したか

とくに7番目の試算の前提は見落とされがちです。見積書ごとに使った使用量や調整単価の月が違うと、並べても正しく比べられません。

同じ使い方に当てはめて総額で比べる

契約電力100kW、月の使用量30,000kWhの事業所で、2つの見積書を比べてみます(仮の数字)。

見積書A / 基本料金の単価が安い / 基本料金 1,500円/kW / 電力量料金 23.0円/kWh / 月の合計 840,000円 / 見積書B / 電力量料金の単価が安い / 基本料金 1,800円/kW / 電力量料金 21.5円/kWh / 月の合計 825,000円
月の料金の比べ方(計算のための仮の数字) / 見積書A 基本15万+量69万 / 840,000円 / 見積書B 基本18万+量64.5万 / 825,000円 / 月の差 15,000円 / 年間の差 180,000円
A:1,500円×100kW+23.0円×30,000kWh。B:1,800円×100kW+21.5円×30,000kWh。燃料費の調整・賦課金は同じとして除いています。数字はすべて仮の値です。

基本料金の単価だけを見るとAが安く見えますが、使用量の多い事業所では、電力量料金の単価の差が大きく効きます。反対に、使用量が少なく契約電力が大きい事業所では、Aのほうが安くなることもあります。自社の使い方に当てはめて初めて、どちらが安いかがわかります。

雪原に並ぶ送電の鉄塔
送る費用や燃料の価格の動きは、契約先を変えても料金に影響します(写真はイメージです)

賦課金は比べる対象から外す

2026年度の再生可能エネルギー発電促進賦課金は、1kWhあたり4.18円に決まりました。5月の検針分から、翌年4月の検針分まで使われる予定で、2025年度の3.98円から0.20円上がります。仮の事業所の月30,000kWhなら、賦課金は月6,000円増える計算です。

この単価は国が決めるもので、どの電力会社と契約しても同じです。見積書を比べるときは、賦課金を除いた部分で差を見ると、違いがはっきりします。

出典:経済産業省の発表(2026年3月・再生可能エネルギー発電促進賦課金の単価)

比べる前のチェックリスト

見積書を並べる前の確かめ

  • どの見積書も、同じ1年分の使用量で計算されているか

  • 燃料費の調整単価は、同じ月のもので比べているか

  • 市場の価格と連動する項目の有無を、書面で確かめたか

  • 契約期間と、途中で解約するときの扱いを確かめたか

  • 賦課金を除いた金額で、差を出したか

見積書の読み方がわからない項目は、そのままにせず、出した会社に書面で確かめます。比べる手間がかかるときは、検針票を1年分そろえて、見直しの相談先に一緒に見てもらう方法もあります。

よくある質問

Q. 見積書を出してもらうときに、何を渡せばよいですか。

A. 直近1年分の検針票や、毎月の使用量と契約電力がわかる資料があると、使い方に合った見積書になります。高圧の契約なら、30分ごとの使用量のデータを出してもらえることもあります。

Q. 再エネ賦課金は、契約先を変えると安くなりますか。

A. 再エネ賦課金の単価は国が決めるもので、どの電力会社と契約しても同じです。見積書を比べるときは、賦課金を除いた部分で差を見ると、違いがわかりやすくなります。

Q. 契約期間の途中で解約すると、どうなりますか。

A. 契約によっては、途中で解約するときにお金がかかることがあります。見積書や契約書の解約の項目を確かめ、わからないところは契約の前に書面で確かめておきます。

Q. いちばん安い見積書を選べば、それでよいですか。

A. 年間の総額が安くても、燃料費の調整のしかたや市場の価格との連動によって、来年以降の請求が大きく変わることがあります。総額と、値動きの仕組みの両方を見て選びます。

まとめ

  1. 見積書は7つの項目を確かめ、単価だけで決めません。

  2. 同じ使い方に当てはめた年間の総額で比べます。

  3. 賦課金はどの会社でも同じため、除いた部分で差を見ます。

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