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業務用の食用油が6月から17〜21%値上げ:揚げ物メニューの価格をどう考えるか

4月27日
読了時間: 4分

1皿あたりの油代を出して、価格と原価を見直す

カウンター席でとんかつの定食を出す店内
写真はイメージです

4月、大手の製油会社の一つが、6月1日納入分から食用油の価格を改定すると発表したと報じられました。業務用の食用油などは17〜21%の値上げです。3月のコラムで取り上げた4月の改定に続く値上げで、揚げ物を出す店にとっては、メニューの価格を考え直す時期に来ています。この記事では、1皿あたりの油代の出し方と、価格を見直すときの考え方を整理します。

発表された改定の内容

項目

内容

時期

6月1日納入分から(予定)

業務用食用油など

17〜21%

家庭用食用油

11〜15%

理由として挙げられた点

油脂の需要の増加、エネルギー費・物流費・資材費の上昇、人手不足、中東情勢の影響による植物油の価格の上昇など

出典:2026年4月の報道 https://www.lnews.jp/2026/04/s0422705.html

1皿あたりの油代を出す

メニューの価格を考えるには、まず1皿あたりの油代を知ることが出発点です。1か月の油の仕入れの金額を、その月に出した揚げ物の皿数で割ると、おおよその額がわかります。

1皿あたりの油代の例(計算のための仮の数字) / いま 月120,000円÷4,000皿 / 30円 / 20%上がると 月144,000円÷4,000皿 / 36円 / 1皿あたり 6円増 / 1か月で 24,000円増

※仕入れの金額・皿数・上がり幅は、計算のための仮の数字です。120,000円×1.2=144,000円、144,000円÷4,000皿=36円。

揚げ物の種類によって、使う油の量は違います。衣の多い天ぷらやとんかつと、素揚げの野菜では、油の傷み方も吸う量も変わります。主力の料理ごとに分けて計算できれば、どのメニューから価格を考えるべきかがはっきりします。まずは、売れる数の多い料理の上位3つから計算します。

価格を見直すときの考え方

価格を上げる / 原価の上昇を価格に / 1皿の原価をすべて洗い出す / 上げ幅と時期をお客様に伝える / 主力の料理から考える / 原価を抑える / 油の使い方を見直す / 交換の回数を減らす / 揚げカス・温度の管理 / 盛り付けや付け合わせの工夫

油代の上がり分は1皿あたりで見ると数円でも、食材や電気代の上昇と重なると、1皿の原価全体では大きくなります。油だけでなく、ほかの原価もあわせて見直します。

価格を上げる場合は、一度に大きく上げるより、改定の日と理由をはっきり伝えるほうが、常連のお客様にも受け止めてもらいやすくなります。定食やセットの中で揚げ物の量を整える、付け合わせを季節の野菜にするなど、価格と内容の両方で調整する方法もあります。

湯気の立つ厨房で鍋を扱う料理人
日々の油の管理を見直すことも、原価を抑える方法の一つです(写真はイメージです)

6月までにしておくこと

値上げの前の準備

  • 主な揚げ物の、1皿あたりの油代を出した

  • 油の交換の間隔と、差し油の量を記録した

  • 仕入れ先に、6月からの価格を確かめた

  • 価格を変える場合の、お客様への伝え方を決めた

交換の回数を減らせれば、仕入れの量そのものが減り、値上がりの影響を小さくできます。価格を変えるかどうかの判断の前に、まず油の使い方を数字でつかんでおきます。

6月の改定が店の仕入れの価格に表れる時期は、仕入れ先によって違うことがあります。5月のうちに取引先に確かめておくと、価格を見直す時期も決めやすくなります。

よくある質問

Q. 油の値上がりだけで、メニューの価格を上げてもよいですか。

A. 価格を決めるのはお店です。ただ、油代が1皿の原価に占める割合は料理によって違うため、まず1皿あたりの油代を出してから、ほかの原価とあわせて考えると判断しやすくなります。

Q. 値上げの前に、仕入れ先を変えたほうがよいですか。

A. 価格だけでなく、油の品質や配送の条件も比べる必要があります。仕入れ先を変える前に、いまの油の使い方で交換の回数を減らせないかも確かめます。

Q. 1皿あたりの油代は、どうやって出しますか。

A. 1か月の油の仕入れの金額を、その月に出した揚げ物の皿数で割ると、おおよその額がわかります。揚げ物の種類が多い店は、主な料理だけでも計算します。

Q. 油の劣化を抑える装置の効果は、どう確かめますか。

A. 導入の前と後で、油の交換の間隔と仕入れの量を記録して比べます。いまの油の使い方をうかがったうえで、効果の見込みを確かめます。

Q. 価格を上げるとき、お客様にはどう伝えればよいですか。

A. 店内の掲示やメニュー、ホームページなどで、改定の日と理由を短く伝えます。量や品質を保つための改定であることを添えると、受け止めてもらいやすくなります。

まとめ

  1. 6月1日納入分から、業務用の食用油などが17〜21%値上げされる予定です。

  2. まず1皿あたりの油代を出して、価格を考える材料にします。

  3. 価格の見直しとあわせて、交換の回数を減らす工夫で原価を抑えます。

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