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新年度の予算に電気代をどう見込むか:賦課金・燃料費・補助を分けて考える

3月30日
読了時間: 4分

決まっているもの、動くもの、終わるものを分けて見積もる

青空の下のガラス張りのオフィスビル
写真はイメージです

年度の替わり目は、新しい年度の予算を組む時期です。電気代は、使う量だけでなく、国が決める単価や燃料の価格、国の支援によって変わるため、見込みが立てにくい費用の一つです。この記事では、電気代を「決まっているもの」「動くもの」「終わるもの」の3つに分けて、新年度の予算の見込み方を整理します。

電気代を3つに分けて考える

分け方

項目

新年度の見方

決まっているもの

再エネ賦課金

2026年度は1kWhあたり4.18円(5月検針分から)

動くもの

燃料費調整

燃料の価格で毎月変わる。幅を持たせて見込む

終わるもの

国の支援による値引き

発表されているのは3月使用分まで

先週のコラムで取り上げたとおり、2026年度の再エネ賦課金は4.18円に決まりました。燃料費調整は、燃料の値動きが数か月遅れて表れるしくみです。

3つに分けると、何がわかっていて、何がわからないかがはっきりします。決まっているものは計算で出し、動くものは幅で見込み、終わるものは前年度の実績から取り除く。見込みの根拠を書き残しておくと、年度の途中で予算と実績がずれたときに、どこがずれたのかを確かめやすくなります。

冬の値引きは3月使用分まで

国の電気・ガス料金の支援では、2026年1月・2月使用分は低圧で1kWhあたり4.5円・高圧で2.3円、3月使用分は低圧で1.5円・高圧で0.8円が値引きされています。

前年度の電気代を予算の出発点にする場合は、値引きが入っていた月の分を戻して考えます。値引きのない月と比べると、請求の金額が大きく見えることがあるためです。

予算を組み立てる手順

前年度の実績 月ごとの使用量と金額 / 値引きを戻す 支援の入った月 / 賦課金の差を足す 4.18円で計算 / 燃料費の幅 上がった場合を加える
決まっているものから順に積み上げ、動くものには幅を持たせます。
年に36,000kWh使う事業所の例(計算のための仮の数字) / 賦課金の差 0.20円×36,000kWh / 7,200円 / 燃料費の幅 仮に1円×36,000kWh / 36,000円 / 前年度の実績に加える額 43,200円

※使用量と燃料費調整の上がり幅は、計算のための仮の数字です。3.98円から4.18円への差0.20円×36,000kWh=7,200円、1円×36,000kWh=36,000円、合計43,200円。値引きを戻す分は、前年度の請求書の値引きの欄の合計で計算します。

電卓の横で書類に記入する手元
前年度の請求書から、使用量と値引きの欄を月ごとに書き出します(写真はイメージです)

予算に入れておきたい見直しの機会

新年度の電気代の確かめ

  • 前年度の月ごとの使用量と金額を書き出した

  • 値引きの入っていた月の分を戻して計算した

  • 賦課金の差と、燃料費の幅を加えた

  • 5月検針分の請求書が届いたら、見込みと比べる日を決めた

  • 契約の内容が使い方に合っているかを確かめた

上がる項目が多い年は、契約の内容を見直すことも予算の一部として考えます。契約電力や料金メニューが使い方に合っていないと、上がった分に加えて、もともとの払いすぎが続くことになります。

見込みを立てたら、経理と現場の担当者が同じ数字を見られるようにしておきます。毎月の請求書が届くたびに予算と並べて確かめると、ずれが大きくなる前に気付けます。

よくある質問

Q. 予算は、前年度の電気代をそのまま使えばよいですか。

A. 前年度の実績は出発点として役立ちますが、前年度には国の支援による値引きが入っている月があります。値引きの分を戻し、賦課金の単価の変化を加えてから見込むと、実際に近づきます。

Q. 燃料費調整は、どのくらい見込めばよいですか。

A. 先のことは誰にもわからないため、1kWhあたり何円上がった場合という幅を持たせて見込む方法があります。契約先が公表する単価を毎月確かめ、途中で見直します。

Q. 4月使用分からの国の支援はありますか。

A. この記事の時点で発表されているのは、2026年3月使用分までの支援です。その後の扱いは、国の発表で確かめます。

Q. 予算の見直しは、いつ行えばよいですか。

A. 賦課金の新しい単価が反映される5月検針分の請求書が届いた後と、燃料費調整の単価が大きく動いたときが、見直しの目安になります。

Q. 使う量が増える予定がある場合は、どう見込みますか。

A. 新しい機械や設備を入れる予定があれば、その出力と使う時間から増える使用量を見積もり、前年度の実績に足します。基本料金に関わる契約電力が変わるかどうかも、あわせて確かめます。

まとめ

  1. 電気代は、決まっているもの・動くもの・終わるものに分けて見込みます。

  2. 前年度の実績から値引きの分を戻し、賦課金の差と燃料費の幅を加えます。

  3. 5月検針分の請求書で見込みと比べ、契約の見直しもあわせて検討します。

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