燃料価格が上がると電気代はいつ上がる?燃料費調整のタイムラグと備え
燃料の値動きが請求書に表れるまでの時間差を知って、早めに手を打つ

2月末から、中東の情勢が緊迫し、原油や液化天然ガス(LNG)など燃料の国際的な価格の先行きが見通しにくくなっています。CLARXも2月28日に、燃料価格による電気代の上昇の可能性についてお知らせしました。燃料の値動きは、すぐに電気代に表れるわけではありません。この記事では、燃料費調整のしくみと、請求書に表れるまでの時間差、その間にできる備えを整理します。
燃料費調整のしくみ
電気料金には、発電に使う燃料の価格の変動を、毎月の料金に反映するしくみがあります。これが燃料費調整です。燃料の輸入価格(貿易統計の価格)が基準より高くなれば料金は上がり、低くなれば下がります。

出典:資源エネルギー庁「燃料費調整制度について」https://www.enecho.meti.go.jp/category/electricity_and_gas/electric/fee/fuel_cost_adjustment_001/
請求書に表れるまでの時間差
このしくみでは、燃料の価格が上がり始めてから、電気代に表れるまでに3か月から5か月ほどかかります。3か月の平均を使うため、値動きがならされ、少しずつ料金に表れるのも特徴です。
つまり、ニュースで燃料の値上がりが伝えられた月の請求書は、まだ変わっていないことが多いということです。請求書が変わらないうちに安心してしまうと、備えが遅れることがあります。契約先が毎月公表する燃料費調整の単価を追うと、数か月先の動きを早めにつかめます。

※単価の上がり幅と使用量は、計算のための仮の数字です。実際の単価は契約先の公表で確かめてください。
料金の種類による違い

自社の契約がどちらのしくみで、上限があるかどうかを確かめておくと、燃料の値動きのニュースを見たときに、自社への影響を考えやすくなります。
表れる前にできる備え

いまから確かめること
直近12か月の使用量と請求の金額を、月ごとに書き出した
契約の燃料費調整に上限があるかを、約款で確かめた
契約先が公表する調整の単価を、毎月見る担当を決めた
契約電力が、実際に同時に使う電気に合っているかを確かめた
使う量の多い設備と時間帯を把握した
時間差があるということは、値上がりが表れる前に、手を打つ時間があるということでもあります。基本料金の見直しや使い方の工夫は、効果が毎月続くため、早めに始めるほど負担を抑えやすくなります。
よくある質問
Q. 燃料費調整は、どの電力会社の料金にもありますか。
A. 多くの料金メニューに、燃料費調整やそれに近い調整の項目があります。ただし、計算のしかたや上限の有無は、会社や料金メニューによって違うため、契約先の約款や料金表で確かめます。
Q. 燃料費調整の単価は、いつわかりますか。
A. 多くの場合、適用される月の前に、契約先のホームページなどで公表されます。毎月の単価の動きを見ておくと、請求書の変化を前もってつかめます。
Q. 市場連動型の料金は、燃料費調整と何が違いますか。
A. 市場連動型の料金は、電気の取引市場の価格に合わせて単価が変わるため、値動きが料金に表れるまでの時間差が短いことがあります。しくみが違うため、契約先の説明で確かめます。
Q. 値上がりが表れる前に、何から始めればよいですか。
A. まず直近12か月の使用量と請求の金額を月ごとに書き出します。そのうえで、契約の内容が使い方に合っているか、使う量を減らせる設備がないかを確かめます。
Q. 燃料の価格が下がったときも、時間差はありますか。
A. 同じしくみのため、燃料の価格が下がったときも、電気代に表れるまでには時間差があります。上がるときも下がるときも、数か月遅れで動くと考えておくと、請求書の変化を読み取りやすくなります。
まとめ
燃料の値動きは、燃料費調整を通じて3か月から5か月ほど遅れて電気代に表れます。
自社の契約がどのしくみで、上限があるかを確かめます。
時間差を生かし、契約と使い方の見直しを早めに始めます。
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