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B型事業所の作業の品質:検品を「人の注意」に頼らない4つのしくみ

6月25日
読了時間: 4分

数える・比べる・二人で見る・記録する。しくみにすると、得意なことに合わせて受け持てる

たたんだ衣類に値札を付ける手元
写真はイメージです

就労継続支援B型の事業所では、企業や地域から引き受けた作業に取り組みます。袋詰め、値札付け、データの入力など、作業の中身はさまざまですが、どの作業にも共通するのが仕上がりの品質です。数が合わない、仕上がりにばらつきがある、という状態が続くと、次の仕事にもつながりにくくなります。この記事では、検品を「人の注意」だけに頼らず、しくみで支える方法を整理します。

「気をつける」では品質はそろわない

検品で起きやすいのは、見落とし・数え間違い・基準のずれの三つです。どれも、その日の体調や集中の具合で起きやすさが変わります。「気をつけて」と声をかけるだけでは、毎回同じ仕上がりにするのは難しくなります。

人の注意に頼る / その日しだい / 体調や集中で結果が変わる / 基準が人ごとにずれる / 間違いが個人の責任になる / しくみで支える / 誰でも同じ結果 / 道具と手順で迷いを減らす / 基準を写真で共有する / 間違いは工程を直す材料にする

検品を支える4つのしくみ

しくみ

中身

防げること

数える道具

10個ずつ入る仕切りの箱・トレー、数を書く用紙

数え間違い・数の過不足

合否の基準の写真

良い仕上がりと、やり直しになる仕上がりを並べた写真

人による基準のずれ

二人で見る

作った人と別の人が、決まった項目だけを確かめる

見落とし

記録

日付・数・不良の種類を1枚の表に

同じ不良のくり返し

パソコンで文書を作る人の後ろ姿
入力や文書の作業でも、確かめる項目を一覧にしておくと見落としが減ります(写真はイメージです)

検品の流れを決める

作る 手順書を見ながら / 自分で確かめる 3項目だけ / 別の人が確かめる 基準の写真と比べる / 記録して出す 数と不良を書く
確かめる項目は、多くても3〜5つに絞ると、続けやすくなります。

流れを決めると、それぞれの工程を得意なことに合わせて受け持つことができます。細かい手作業が得意な方、数えるのが得意な方、記録を付けるのが得意な方と、役割を分けられるのもしくみにする良さです。

作業を引き受けるときに決めておくこと

品質のしくみは、作業を引き受ける時点の取り決めから始まります。依頼する企業と、次のことを先に確かめておくと、検品の基準がぶれません。

  • 合格とする仕上がりと、やり直しになる仕上がりの具体例(現物や写真)

  • 1回に納める数と、数の許される差(ちょうどの数か、予備を含むか)

  • 不良が見つかったときの連絡のしかたと、やり直しの扱い

  • 納める日と、急ぎの依頼があったときの相談の窓口

とくに1番目は、口頭だけで済ませると、受け取った側と作った側で基準がずれる原因になります。現物を一つ預かるか、写真を撮って作業の場所に貼っておくと、誰が作業しても同じ基準で確かめられます。

不良が出たときの考え方

ふり返りのポイント

  • 誰が間違えたかではなく、どの工程で何が起きたかを見る

  • 同じ不良が続くときは、手順書・道具・置き場所を直す

  • 直した後の1週間は、その項目を重点的に確かめる

窓際の机にノートパソコンと観葉植物
落ち着いて確かめられる場所を決めておくことも、品質を支える工夫の一つです(写真はイメージです)

記録は、責めるためではなく、しくみを直すために使います。たとえば「袋の口の折り方がそろわない」という不良が週に何度も出ているなら、手順書の写真が見づらい、折る位置の目印がない、といった原因が考えられます。手順書に完成の写真を足す、折る位置に印を付けた台紙を用意する、などの直し方を試し、翌週の記録で不良が減ったかを確かめます。こうしたふり返りを利用者と一緒に行うと、作業の工夫そのものが、新しくできることを増やす機会にもなります。

検品のしくみは、作業を依頼する企業にとっての安心材料でもあります。事業所を選ぶときや見学のときに、どのように仕上がりを確かめているかを尋ねてみると、作業への向き合い方が見えてきます。

よくある質問

Q. 検品の作業は、利用者が受け持ってもよいのですか。

A. 検品も作業の一つとして、利用者が受け持つことができます。合否の基準を写真や手順で示し、最後に職員が確かめる形にしておくと、責任を一人に背負わせずに関われます。

Q. 不良が出たとき、どう伝えればよいですか。

A. 誰が間違えたかではなく、どの工程で、どんな不良が出たかを記録して共有します。手順や道具を直すきっかけとして扱うと、作業する方の不安も小さくなります。

Q. 在宅での作業の検品はどうしていますか。

A. 在宅での入力や文書の作業は、提出の前に確かめる項目を一覧にしておき、事業所の側でも決まった項目を確かめる形が一般的です。紙やデータで記録を残しておくと、ふり返りに使えます。

Q. 依頼する企業から見て、品質のどこが気になりますか。

A. 数の過不足、仕上がりのばらつき、納期の三つがよく挙げられます。検品のしくみと記録があることを示せると、安心して作業をお願いしやすくなります。

まとめ

  1. 検品は「気をつける」ではなく、道具・基準の写真・二人の確認・記録で支えます。

  2. 流れを決めると、得意なことに合わせて工程を受け持てます。

  3. 不良は工程を直す材料として扱います。

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