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秋の新メニューは試作の段階で揚げ油も記録する:1品ごとの記録表と、売り出す前に決める2つ

9月17日
読了時間: 4分

味と見た目だけでなく、油の色・泡・揚げかすを試作の表に残す。売り出してからの「油が早く傷む」を防ぐ

湯気の立つ厨房で鍋を振る調理服の人
写真はイメージです

秋は、きのこやさつまいも、秋の魚など、旬の食材を使った揚げ物の新メニューを考える季節です。試作では味や見た目、揚げ時間を確かめますが、揚げ油がどう変わったかまで記録している店は多くありません。売り出してから「油が早く傷む」と気づくと、交換の回数も油代も慌てて見直すことになります。この記事では、試作の段階で油の様子を記録する表と、その使い方を整理します。

試作の記録表に設ける欄

新メニュー1品につき1枚にします。味の記録の横に、油の欄を足すだけで十分です。

欄

書き方

売り出す前にわかること

揚げた槽と温度

槽の番号・設定の温度

いつもの品と同じ槽で揚げられるか

揚げた数と時間

個数・1回あたりの分数

1日の見込みの数での負担

揚げる前と後の色

○・△・×(試験紙を使う店はその色)

油の色の変わり方

泡・におい

○・△・×

ほかの品ににおいが移るか

揚げかすの量

多・中・少、すくった回数

営業中にすくう回数

油の減り

揚げる前と後の油面の差

継ぎ足しの量の見込み

○△×の状態は、ふだんの点検表と同じ言葉で決めておくと、試作と営業の記録を並べて見られます。試作を何度か重ねる場合は、衣や下味を変えた回ごとに1行を足し、どの回で油の様子が変わったかを残しておきます。衣を薄くした回で揚げかすが減った、といった違いが、メニューの決め方そのものの材料になります。

カウンターに並んだ天ぷらと揚げ物
試作の揚げ物と一緒に、揚げた後の油の様子も記録します(写真はイメージです)

試し方の手順

替えたばかりの油で 前の傷みを混ぜない / 揚げる前の色を記録 比べる元 / 見込みの数を揚げる 1日に売れる量 / 揚げた後を記録 色・泡・かす・減り
いつもの営業と同じ種類の油・同じ温度で試すと、営業の日の様子に近づきます。

試作の数が少なすぎると、油の変化はほとんど出ません。1日に売れる見込みの数を先に表に書き、それに近い量を揚げてから記録します。試験紙を使う店は、揚げる前と後で同じ試験紙を使います。

傷みの目安は、かつて国が示していた弁当・そうざいの衛生の目安が参考になります。発煙、細かい泡が消えにくい状態、粘りの状態から判断して、明らかに傷んだ油は全部を替えることとされ、酸価が2.5を超えたものもその対象とされていました。

出典:厚生労働省の資料(弁当及びそうざいの衛生規範。この規範は2021年6月に廃止。目安として紹介)

売り出す前に決める2つ

記録がそろったら、売り出す前に次の2つを決めます。

交換までの日数の見込み(仮の数字) / いつものメニューだけ これまでの点検表から / 6日 / 新メニューを同じ槽で 試作の記録から見込む / 4日 / 30日あたりの交換 5回→7.5回 / 増える回数 月2.5回
30÷6=5回、30÷4=7.5回。数字は考え方を示すための仮の値です。
決めること1 / どの槽で揚げるか / 同じ槽で交換が早まるなら槽を分ける / 1槽の店は揚げる時間帯をまとめる / 揚げかすをすくう回数を決める / 決めること2 / 油代をどう見込むか / 交換が増える回数を見込む / その分を価格の決め方に入れる / 売り出した後の記録で見直す
紅葉の木々が湖面に映る秋の湖
旬の食材が増える秋は、メニューと一緒に油の使い方も決めておく時期です(写真はイメージです)

売り出した後の最初の2週間

試作の見込みと比べること

  • 実際に売れた数は、試作で見込んだ数と近いか

  • 交換までの日数は、見込みどおりか

  • ほかの品に、においや色が移っていないか

  • 継ぎ足しの量は、見込みより増えていないか

見込みと違っていたら、試作の記録表に戻って、どの欄がずれたかを確かめます。記録表は次の季節の新メニューの試作でも使えるので、とじて残しておきます。油の交換の回数を抑える道具を考えるときにも、この記録が相談の材料になります。

よくある質問

Q. 試作は、どの油で揚げればよいですか。

A. いつもの営業と同じ種類の油で、できれば替えたばかりの油の日に試します。前の日までの傷みが混ざらないため、新メニューを揚げたことによる変化を見分けやすくなります。

Q. 試作で何個くらい揚げれば、油の様子がわかりますか。

A. 決まった数はありませんが、1日に売れる見込みの数に近い量を揚げると、営業の日の様子に近づきます。少なすぎると変化が出ないため、見込みの数を表に書いてから試します。

Q. 記録した結果、油が早く傷みそうだとわかったら、メニューをやめるべきですか。

A. やめる前に、揚げる槽を分ける、揚げる時間帯をまとめる、衣や下味の汁気を見直す、などで変えられることがあります。それでも交換が早まるなら、その分の油代を価格の決め方に入れておきます。

Q. 酸価の試験紙は、試作でも使ったほうがよいですか。

A. 使うと、揚げる前と後の油の傷み具合を色で比べられます。営業の日と同じ試験紙を使えば、試作の結果を営業の記録と並べて見られます。

まとめ

  1. 新メニューの試作では、味の記録の横に油の欄を足します。

  2. 替えたばかりの油で、見込みの数を揚げて記録します。

  3. 売り出す前に揚げる槽と油代の見込みを決めます。

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