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食品工場の冷凍機と動力の契約:夏に重なる3つの電気と、契約電力を決めるときの注意

8月6日
読了時間: 4分

止められない冷凍機に、霜取りと加工の機械が重なる時間が、契約電力を押し上げる

厨房で業務用冷蔵庫の扉を開けて中を確かめる調理服の人
写真はイメージです

食品工場や、仕込みの多い惣菜・菓子の製造所では、冷凍機・冷蔵庫が一日中動き続けます。止めることができない機械に、夏は暑さによる負荷が加わり、さらに霜取りや加工の機械の電気が重なります。この記事では、夏に重なりやすい3つの電気と、重なりをずらす工夫、動力の契約電力を決めるときの注意を整理します。

夏に重なる3つの電気

電気

特徴

夏の変化

冷凍機の圧縮機

一日中、入ったり切れたりをくり返す

外が暑いと動く時間が長くなる

霜取りのヒーター

決まった時刻に、短い時間だけ動く

扉の開け閉めが多いと霜が付きやすい

加工の機械

ミキサー・スライサー・包装機など、仕込みの時間に集中

夏の商品の仕込みで動く時間が延びる

冷凍機は、庫内の熱を外へ捨てて冷やす機械です。外の気温が高いと熱を捨てにくくなり、同じ温度を保つのに多くの電気が要ります。夏に冷凍機の電気が増えるのはこのためです。

手袋をしてキャベツを切る手元
仕込みの時間には、加工の機械と冷凍機の電気が重なります(写真はイメージです)

重なりをずらすと、同時に使う電気が下がる

動力の契約電力を、ブレーカーの大きさで決める主開閉器契約では、同時に使う電気の山が契約電力の目安になります。山を作っているのが、仕込みの時間と霜取りの時刻の重なりなら、時刻をずらすだけで山が下がります。

仮の数字での比べ方(同時に使う電気の山) / 重なっている 冷凍機15+霜取り6+加工12 / 33kW / 霜取りをずらした 冷凍機15+加工12 / 27kW / 山の差 6kW
27÷33=約82%。数字は仕組みを説明するための仮の値で、実際の容量や使い方は工場によって変わります。

霜取りの時刻は、多くの冷凍機で設定により変えられますが、品物の温度への影響を含めて、保守の業者に確かめてから変えます。

契約電力を決めるときの注意

見るべきこと / いちばん重なる時 / 夏の暑い日の午後 / 霜取りと仕込みの重なり / 停電の後の再起動 / 避けたいこと / ぎりぎりの大きさ / ふだんの日だけで決める / 冷凍機が止まる危険を見ない / 増やす予定の機械を忘れる

冷凍機は、止まると品物が傷むおそれがあるため、ブレーカーの大きさにはほかの事業所より余裕を見ます。また、停電の後に冷凍機がいっせいに動き出すと、ふだんより大きな電気が流れることがあります。再起動の順番を決めておくことも大切です。なお、低圧の動力の契約は契約電力が50kW未満の場合で、それ以上になると高圧の契約と受電の設備が必要になります。

出典:大手電力会社の電気供給約款(低圧電力の契約電力の範囲と、主開閉器契約)

工場の敷地に置かれた灰色の電気設備の箱
設備を増やす計画があるときは、低圧か高圧かも含めて早めに確かめます(写真はイメージです)

夏の冷凍機の点検

電気を余計に使わないために

  • 凝縮器(室外の熱を捨てる部分)のまわりに物を置いていないか

  • 凝縮器のフィンに、ほこりや油がたまっていないか

  • 扉のパッキンに切れやすき間がないか

  • 扉の開け閉めの回数と時間が増えていないか

  • 霜取りの時刻が、仕込みの時間と重なっていないか

凝縮器は、屋外や機械室に置かれていることが多く、ふだんは目に入りにくい場所です。夏の前に一度、まわりに段ボールや資材が積まれていないか、フィンの表面が汚れていないかを見ておくと、冷凍機が余計に動く時間を減らせます。掃除のしかたは機種によって違うため、保守の業者に確かめてから行います。

点検と時刻の見直しをしたうえで、夏の一日の使い方を測ると、契約電力をどこまで見直せるかが見えてきます。検針票と、冷凍機・加工の機械の一覧を用意して相談すると話が早く進みます。

よくある質問

Q. 冷凍機がある工場でも、主開閉器契約にできますか。

A. できる場合がありますが、冷凍機は止まると品物が傷むため、ブレーカーの大きさには余裕を見ることが大切です。夏の暑い日と、霜取りの時刻を含めて同時に使う電気を測り、そのうえで決めます。

Q. 霜取りの時刻は、自分で変えられますか。

A. 多くの冷凍機は、霜取りの時刻を設定で変えられますが、機種によって操作が違います。品物の温度に影響しないかを含めて、冷凍機の保守の業者に確かめてから変えます。

Q. 契約電力が50kWを超えそうなときはどうなりますか。

A. 低圧の契約は契約電力が50kW未満の場合で、それ以上になると高圧の契約になり、受電の設備が要ります。設備を増やす計画があるときは、早めに契約先の電力会社や電気工事の業者に相談します。

Q. 夏に冷凍機の電気が増えるのはなぜですか。

A. 冷凍機は、庫内の熱を外に捨てて冷やします。外の気温が高いと熱を捨てにくくなり、同じ温度を保つのに多くの電気が要ります。凝縮器のまわりの風通しや、ほこりの付き具合も影響します。

まとめ

  1. 夏は冷凍機・霜取り・加工の機械の電気が重なり、山が高くなります。

  2. 霜取りの時刻を仕込みの時間からずらすと、同時に使う電気が下がります。

  3. 冷凍機がある工場では、ブレーカーの大きさに余裕を見て決めます。

この記事に関連するサービス

システム・ブレーカー(電子ブレーカーのレンタル)

動力(低圧電力)の契約電力を、実際に同時に使う電気に合わせて見直すための電子ブレーカーを、レンタルでご提供しています。計測調査のうえで、見直しによる効果の見込みをお示しします。検針票をお手元にご相談ください。

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