市場連動型の電気料金プラン:高騰の冬に何が起きたか
電気の取引市場の価格が料金に表れるしくみと、契約で確かめたいこと

電気料金のプランの中には、電気の取引市場の価格に合わせて料金が変わる「市場連動型」のプランがあります。市場の価格が低い時期には割安になる一方、価格が上がると料金も大きく上がります。2020年度の冬、とくに2021年1月には市場の価格が大きく上がり、このプランを契約していた事業所や家庭の請求が膨らみました。冬を前に、何が起きたかを振り返り、しくみと契約で確かめたい点を整理します。
市場連動型のしくみ

電気の取引市場では、翌日に使う電気が30分ごとに売り買いされ、価格が決まります。市場連動型のプランは、この価格を料金に反映するため、市場で何が起きたかが、そのまま請求書に表れます。
2021年1月に起きたこと
日付 | 市場の価格(システムプライス) |
|---|---|
2019年度の平均 | 1kWhあたり7.9円 |
2021年1月13日 | 1日の平均で1kWhあたり154.6円 |
2021年1月15日 | 30分の価格で1kWhあたり251.00円 |
出典:電力・ガス取引監視等委員会「2020年度冬季スポット市場価格の高騰について」https://www.egc.meti.go.jp/activity/emsc_system/pdf/060_04_01.pdf
電力・ガス取引監視等委員会のまとめでは、2020年12月から2021年1月にかけて市場の価格が上がり、1月13日には1日の平均価格が154.6円と、それまでにない水準になりました。2019年度の平均の1kWhあたり7.9円と比べると、1日の平均で約20倍の価格がついたことになります。

請求にどう表れるか
仮の数字で、市場の価格が上がった月の影響を計算してみます。

※使用量と単価は計算のための仮の数字です。10,000kWh×15円=150,000円、10,000kWh×60円=600,000円。実際の料金は、契約の単価の決め方で違います。
市場の価格は30分ごとに決まるため、どの時間帯に多く使うかでも負担が変わります。寒い日の朝や夕方は、暖房や照明で電気を使う量が増え、市場の価格も上がりやすい時間帯です。市場連動型のプランを選ぶ場合は、使う量の多い時間帯をずらせるかどうかも、考えておきたい点です。
契約の前に確かめたいこと
市場連動型のプランを考えるとき
市場の価格を、どの項目でどう料金に反映するか
単価に上限があるか
高騰した月の負担を、自社で受け止められるか
途中で固定的な単価のプランに切り替えられるか、その条件
冬の使う量が多い時間帯
北海道の事業所は、冬に暖房やロードヒーティングで使う量が増えます。使う量が多い時期と、市場の価格が上がりやすい時期が重なることを考えに入れ、プランを選びます。
いまの契約が市場連動型かどうか分からない場合は、まず約款と料金表を確かめるところから始めます。
よくある質問
Q. 市場連動型のプランは、選ばないほうがよいのですか。
A. 市場の価格が低い時期には、料金が安くなることもあります。大切なのは、価格が上がったときの負担に耐えられるか、上限の有無などの条件を理解して選ぶことです。
Q. いまの契約が市場連動型かどうか、どこで分かりますか。
A. 契約書や約款、料金表に、市場の価格を料金に反映する項目があるかを確かめます。「市場価格調整」など、項目の名前は契約先によって違います。
Q. 冬の前に、ほかにできることはありますか。
A. 使う量の多い時間帯を把握し、ずらせる使い方がないかを確かめます。暖房やロードヒーティングの運転の時間を見直すことも、負担を抑える手がかりになります。
Q. 2021年1月のような高騰は、また起きますか。
A. 市場の価格は、需要や燃料の在庫、天候など多くの要素で動くため、先を言い切ることはできません。起きた場合の負担を、前もって見積もっておくことが備えになります。
Q. 高騰したとき、すぐに別のプランに切り替えられますか。
A. 切り替えには手続きの期間がかかり、契約によっては解約の条件があります。高騰してから動いても間に合わないことがあるため、切り替えの条件は契約の前に確かめておきます。
まとめ
市場連動型のプランは、市場の価格がそのまま料金に表れます。
2021年1月には、1日の平均で154.6円という高い価格がつきました。
契約の前に、上限の有無と高騰した月の負担を確かめます。
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