お断りの理由を記録する:次の提案につながる電話の報告
「断られた」で終わらせず、理由を分けて残すと次の打ち手が見える

営業の電話では、お断りを受けることのほうが多いものです。そのとき、報告が「不在」「断られた」だけで終わっていると、次に何をすればよいかが見えません。お断りの理由を分けて記録しておくと、電話する時期や、提案の中身を見直す手がかりになります。この記事では、次の提案につながるお断りの記録のしかたを整理します。
理由を分けて記録する
理由の分類 | よくある言葉 | 次の打ち手 |
|---|---|---|
時期 | 今は忙しい・来年度に考える | 伺った時期に改めて連絡 |
すでにある | ほかと契約している | 契約の更新の時期を伺う |
費用 | 予算がない・高い | 費用の見せ方を見直す |
必要性 | うちには合わない | 相手の業種と提案を見直す |
担当違い | 担当者が別にいる | 担当の部署と名前を伺う |
お断り | 今後の連絡も不要 | 意向を記録し、連絡を控える |
同じ「断られた」でも、時期の問題と、合わないという判断では、次の動きがまったく違います。分けて残すことで、その違いが後から読めるようになります。
報告に入れる項目
お断りの報告の項目
電話した日時と、話した相手(役職・部署)
理由の分類(上の表の一つ)
相手の言葉を、短くそのまま
次に連絡してよい時期(伺えた場合)
今後の連絡を控える意向の有無
とくに相手の言葉をそのまま短く残すことが大切です。分類だけでは、言い方の温度感が伝わりません。「春になったらまた」と「当面は結構です」では、同じ「時期」でも次の連絡の仕方が変わります。

集計して、提案を見直す
記録がたまったら、月に一度、理由の分類ごとに件数を数えます。

「費用」が多ければ費用の見せ方を、「必要性」が多ければ電話する相手の選び方を見直します。理由の偏りが、そのまま改善の順番になります。
お断りの意向は、確かに引き継ぐ
「今後の連絡は不要」とはっきり伝えられた相手に、別の担当者が電話してしまうと、会社の印象を大きく損ねます。お断りの意向は、名簿の側にも印をつけて、誰が電話しても分かるようにしておきます。
電話の業務を外部に任せている場合や、担当者が交代する場合は、とくに注意が必要です。お断りの記録が電話の報告の中だけにあり、名簿に反映されていないと、次の担当者には見えません。報告を受け取った側が、その日のうちに名簿へ反映する流れを決めておくと、引き継ぎの漏れを防げます。
お断りの記録は、一見すると成果のない記録に見えます。けれども、積み重ねると、提案の中身や電話する相手の選び方を見直す材料になります。お断りの理由を丁寧に残すことは、次の提案の準備そのものです。
報告の書き方をそろえる
担当者が複数いると、同じお断りでも書き方がばらばらになりがちです。報告の欄を「分類」「相手の言葉」「次の連絡の時期」のように分けておくと、書く人によるばらつきが減ります。自由に書く欄は最後に一つだけにし、そこには気づいたことや相手の様子を残します。書き方がそろうと、集計の手間も小さくなり、責任者が全体の傾向をつかみやすくなります。
よくある質問
Q. お断りの理由を、お客様に詳しく聞いてもよいですか。
A. しつこく聞くと、相手の印象を悪くします。「差し支えなければ」と一言添えて、短く伺える範囲で十分です。答えていただけなかった場合は、「理由は伺えず」と記録します。
Q. 理由の分け方は、どのくらい細かくすればよいですか。
A. 最初は5〜6つの分類で始めます。細かすぎると担当者によって選び方がばらつきます。集計して「その他」が多くなったら、分類を見直します。
Q. 「今は必要ない」と言われた相手には、もう電話しないほうがよいですか。
A. 時期の問題なのか、そもそも合わないのかで扱いが変わります。時期の問題であれば、伺った時期に合わせて改めて連絡する予定を立てます。はっきりお断りされた場合は、その意向を記録し、尊重します。
Q. 記録は、誰が見られるようにしておくべきですか。
A. 電話の担当者だけでなく、営業の責任者や、提案の中身を考える人が見られるようにします。ただし、お客様の情報を含むため、見られる人の範囲は社内の決まりで管理します。
Q. 担当者によって、分類の選び方がばらつきます。
A. 分類ごとに「こういう言葉ならこれ」という例を一枚にまとめ、迷った記録を週に一度見直します。担当者どうしで記録を読み合わせると、選び方が少しずつそろっていきます。
まとめ
お断りの理由は分類と相手の言葉の両方で残します。
月に一度の集計で、多い理由から提案を見直します。
連絡を控える意向は名簿に印をつけて引き継ぎます。
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